「縄文ぶな街道ものがたり」

発信記念 シンポジウム

〜みどりの復興と住みよい環境の創造を目指して

…中山間地の水とみどりと生活を考える〜

平成20年11月 3日 於 ホテルニューオータニ長岡

                           開催の目的

震災で荒れ果てた中山間地のみどりの復興を第一義とし、更には地域の人々の生活を守る豊な里山の          水とみどりの再生、保全のためのリーディングプロジェクトとして発信します。

 @ みどりの震災復興を通じて、国土保全の視点から治山治水のための緑の役割を考える。
 A 環境保全の視点から、二酸化炭素吸収源としての緑、水資源、海洋資源母体としての緑の役割を考える。
 B 山の暮らしの持続を可能成らしめる生業としての緑を考える。
 C 次世代への啓発として、環境教育の必要性を発信する。
 D 縄文ぶな街道ものがたりの意義の周知と協力を要請する。
            (中越みどり復興アクション)

涌井 雅之氏 桐蔭横浜大学特任教授 東京農業大学客員教授 (社)日本造園学会      会長 TBSサンデーモーニングレギュラー 中越みどり復興アクション理事ほか。

地球規模の環境問題は人類の生存をも脅かし、環境革命への潮流が始まった。          農の概念は、農業という経済生産を超え、自然と人間社会共生の文化的システムである。    都市もまた農的領域が無ければ、生存不能であり国土の維持保全も不可能である。
やがて来る環境革命と自然資本の時代に、農的社会や自然と共生した基盤の構築が、持続的循環型社会を形成
する知恵を持っている。環境と経済そしてコミュニテイの三要素が均質に確保された社会の形成が必要である。
縄文というわが国固有の自然共生の歴史の原点に立ち返り、山古志など中山間地のあるべき姿を広く問いかけて        いこう。

小田 陽子さん シンガー、コンポーザー、ライター  幅広いジャンルを自由奔放に歌い、様々に表現。司会、DJとしても経験豊富で環境問題にも造詣が深い。

中越震災の直前、私の住む杉並区と小千谷市は防災協定を結んでいました。          被害が甚大になりがちの都会型災害に備えて頼りにしていた矢先、逆に援助する側に    なりました。今では交流がより活発になっています。杉並でも商店街の衰退は例外では

ありません。町おこしに 阿佐ヶ谷JAZZ STREET を立ち上げ、14年目を迎えすっかり定着し街が明るくなりました。      近年中小企業の間でも 法人の森林事業をCSRとして実施しています。林野庁と一体となって、植林や育林を行う制度で、実際の作業をしたり、子供たちの教育の場にもなります。環境は教育の原点。山古志での環境教育が重要です。

多田 克彦 拒ス田自然農場代表取締役 独自の流通ルートを確立し、農協に頼らないマイブランド農産品を生産販売し、直営店を経営。中山間地の生き残りアイディアを期待。

風土耕読と農業哲学と題して。奥羽山脈に抱かれた岩手県遠野村は、余りにも遠かった。しかし既成概念を鵜呑みにせず、真の知性を持って活路を見出してゆきたい。反骨が心を耕し、其々の力が現状を切り開いてゆく。人が作った都会より神が作った田舎こそ誇りだ。

石巻は日本で唯一、カキの稚貝を生産しているのはリアス海岸の湾に注ぐ川のミネラル量が違う。NPK重視の間違った肥培管理により、日本の耕地の約9割がミネラル不足のため腐敗菌に支配され地力が無い。短角牛のブランド化をはじめ、遠野の田舎ビジネスも面白い。こんな我が郷土にも、いろいろ良いものが沢山みつかる。

平井 邦彦氏 長岡造形大学教授 (社)中越防災安全機構理事 大地復興会議議長        直後から被災地域の復旧復興に尽力され、中越みどり復興アクション顧問としてご活躍。

阪神淡路大震災は、メンテナンスを怠った都市型災害でした。中越震災に於ける被災地域の場合はどうであったのか。国土の7割を占める中山間地に、これから到来する景観や環境が重要視される時代、メンテナンス産業型にどう展開し、手間を如何に掛けたかが景観

に直結し、環境問題にも繋がります。メンテナンスに関る人々を育成する事が、外部の新しい人々を引き付ける大きな力になり、新しい芽を引き付ける可能性を持つと共に、新たな動きが生まれる事が期待される。老齢化し、疲弊した力でも産業に結びつけ、外部の人が入ることで内部をも変化し、持続可能なメンテナンスが可能になる。日本の里山の景観を再生させたい。

青木 勝氏 長岡市山古志支所長 山古志出身で現地の細部まで精通。創造的復興に向けて 行政手腕を発揮。中山間地の復興を全国のモデルとして発信すべく、ご活躍中。

全村2,000人が避難しなければならなかった山間地の地盤災害。僅か3年で復旧工事を完成させた国力は素晴らしいが、帰村の問題が常にあった。そのまま生活に便利な場所に移住した方が判りやすく、理解され易い。しかし、7割の人々が積極的に山の暮らしを選択し帰村した所

に注目したい。今まで何千年もの間、脈々と紡いできた山の暮らしに光を当て、価値を評価し、再生して行くことが急務だ。山と平場と海を結びつけた、縄文ぶな街道ものがたりには、現実的なプロジェクトとしての価値があり、これからの日本の国土保全活動や山の暮らしの再生を形作って行くだろう。

鈴木 重壱(主催者代表) 中越みどり復興アクション代表 NPO法人 縄文の杜をつくる会会長里山の復活と子供たちの環境教育に資するさまざまな活動を展開。

中越震災直後、ヘリの窓に広がる山古志の無残な姿を目の当りにして、体が震え涙が止まらなかった。この地の緑を必ず取り戻さねばと決心しました。復旧工事が完了し全村避難から帰っても、被災者は当然ながら自分のことで手いっぱいでした。…としたら、私たちが手伝おう!

これが中越みどり復興アクションのきっかけでした。油夫川沿いの広大な残土捨て場を生かしたフィールドミュウジアム計画と、1本10,000円のぶな苗オーナーを全国に募集する、縄文ぶな街道ものがたりその浄財でぶなが、一人立ちできる10年間、其々の地域で育樹し、其々の地域情報や、特産品情報を全国に発信して頂きたい。中越震災の被災地に活気を取り戻し、元気な姿を発信することで、日本全国を元気にさせよう。

縄文ぶな街道ものがたり  大会決議文

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